『風景を切り取る家』設計進行中です
更新日:コラム
綴喜郡宇治田原町での住宅設計が進行中です。普段はどちらかというと市街地エリアでの案件が多いビルド・ワークスにとっては珍しい、緑豊かな郊外での家づくりです。太陽の光、そして雄大な山々の景観の恩恵を最大限に生かす、快適で心の落ち着く空間づくりがスタートしました。
施主様が当社にはじめてご来店いただいたのは昨年末。宇治田原町にゆったりとした見晴らしの良い敷地をお持ちとのことから計画をスタートし、その立地と敷地の広さをいかしたご提案を差し上げたのが今年の2月末でした。
この敷地の最も魅力的なのは、南側からたっぷりと採光を得られる点。その中でも最も居心地を考慮したのが、竹細工をお仕事とされている奥様のワークスペース。日中はずっと作業されるため、明るく開放的な空間を提案。パッシブデザインの考えのもと、冬は南面の大開口より冬は太陽光の光を最大限採り込む計算となっています。さらに、作業性を考えた土間は床まわりの断熱を施すととも、太陽の光を熱として蓄える「黒土間」とすることで、底冷えのしないやさしい温熱環境を実現します。このスペースは、南側の広い庭スペースとの間で、縁側のような役割もあります。
一方、西側は山々景観と宇治田原の特産品である茶畑が広がるパノラマビュー。この素晴らしい眺望を堪能するため「ピクチャーウィンドウ」をリズム良く配置。屋内の各所から移り変わる四季の表情を感じ取れるようにしています。また、余裕のある敷地を利用して、庭を「オープンスペース」と、「プライベートなスペース」に分割。分譲地にありながら、プライバシーを守れる工夫をしました。
なお、この邸宅は「平成24年度地域型住宅ブランド化事業」の採択物件です。地域型住宅ブランド化事業とは、地域の資源を活用して地域の気候・風土にあった良質で特徴的な「地域型住宅」の供給に取り組むことにより、国からの助成が受けられる制度です。そして、その考え方はビルド・ワークスが考える住宅設計・施工の考えとも合致するため、無理なく提案をすることができました。
また、住宅の骨格となる構造材には東北産の唐松材を使用。これは東日本大震災の復興を支援することが目的であり、施主様のご理解のもと実現することができました。
この邸宅の着工予定は5月。いよいよ本見積りもツメの段階に差し掛かりつつあり、施主様とも毎回楽しい打合せが続いています。そして、9月末には竣工の予定。夏から秋に変わりつつある山並みをピクチャーウィンドウから楽しめる時期にお引渡ができそうと考えています。
今後、定期的に工事の状況をこのブログで随時お伝えしていく予定です。ご期待ください。